清滝の大松明、8月15日当日の概要

午後4時半 清滝山山頂へ出発
松明保存会実行委員約40名が上半身裸・鉢巻き(豆絞り)・サラシ・地下足袋姿で集合、しゃぎり(囃子)ながら清滝山山頂へ出発。
午後6時 山頂にて野宴
山頂到着後、地蔵にお参りをし、山頂広場で野宴を開く。
午後7時 山頂火ともし場に点火
道つくりのときに集めておいたたきぎの山に点火。炎は大津・比叡山からも見えるといわれている。その火を松明(明かり松明)にうつし、「あんどん まっくら けっからかしてきょうちん まっくらせい」というかけ声とともに墓地へ下山する。
午後8時 お先松明出発
下山後、明かり松明の火をお先松明に点火する。お先松明を約30人で担ぎ上げ墓地の前の急斜面約50mを3回下り登りし、最後に乗り手の一人がくくりつけ縄を鉈で切り、松明を担ぎ棒から切り落とす。切り落とした松明を乗り手の二人が担ぎ大松明に点火する。
午後9時 大松明出発。メインイベント
大松明も約30人で担ぎ上げ急斜面を3回下り登り、3回目に乗り手が鉈でくくりつけ縄(大縄)を切る。
午後10時 大松明を立てる。クライマックス
切り落とした大松明を焼香場まで転がし実行委員幹部が立てる。燃え上がる炎に徳源院・石堂寺・霊泉寺の3住職の読経があがり、精霊はこの炎で幽界に帰っていく。
午後10時半 ニワカ踊り出発
実行委員OBや将来の実行委員たちなどを先頭に、思い思いに仮装した実行委員が約300mを踊り歩く。踊りの手足の動きは鎮魂の動作だといわれている。この時の囃子がシャンコンシャンと聞こえる?(空耳??)ことから、この踊りを「シャンコンシャン」ともいう。
午後11時半 終了
踊りの列が大門の駐車場にたどり着き、最後に伊勢音頭を歌う。午前0時前、すべての行事を終える。
ある民俗学者の談話「清滝山の頂上で火を燃やすこと及び宴会をすることは、霊界(=天)に近いところへ行き、霊と一緒になろうとする行動である。松明は迎え火と送り火にあたり、ニワカ踊りのステップは鎮魂の動作である。」
また、動く松明としては日本一大きなものではないか、といわれている。